
基調講演
第31回JTF翻訳祭2022の会期に先立ち、「翻訳の日」を記念した基調講演を実施いたします。
本講演はどなたでも無料で参加可能です。
講演日程:2022年9月30日(金) 18時~19時30分(90分)
講演形式:Zoomウェビナー※
申込締切:2022年9月26日(月)18時まで
参加申込受付は終了いたしました。
※本講演の録画は、参加申込を行った方のみ、2022年10月6日(木)まで閲覧可能です。
作家として、翻訳家として
――日本語を慈しみ、中国語と戯れる

李 琴峰(リ コトミ)
日中二言語作家、翻訳者
1989年台湾生まれ。2013年来日。17年、初めて第二言語である日本語で書いた小説『独り舞』にて第60回群像新人文学賞優秀作を受賞。以来、二言語作家・翻訳家として活動。19年、小説『五つ数えれば三日月が』(文藝春秋)で、第161回芥川龍之介賞、第41回野間文芸新人賞候補に。21年、小説『ポラリスが降り注ぐ夜』(筑摩書房)で、第71回芸術選奨新人賞を受賞。同年、小説『彼岸花が咲く島』(文藝春秋)で第34回三島由紀夫賞候補、第165回芥川龍之介賞を受賞。他の著書に『星月夜(ほしつきよる)』『生を祝う』など。訳書に東山彰良『越境』(日本語→中国語)、李屏瑤『向日性植物』(中国語→日本語)など。
【講演概要】
台湾で生まれ育ち、中国語を母語とするにもかかわらず、日本語で小説を書き、芥川賞を受賞した作家・李琴峰。「史上初の台湾籍芥川賞受賞者」という肩書とは別に、李さんは翻訳家としても活躍し、ゲーム、契約書、ビジネス文書といった産業翻訳から、エッセイ、小説といった文芸翻訳まで幅広く手掛けている。また、日本語で創作した作品を自ら中国語に翻訳するという「自作自訳」も行っている。李さんが翻訳家を目指した動機とは。創作と翻訳の関係とは。産業翻訳と文芸翻訳の違い、自作自訳の面白さ、日本語の魅力、AI翻訳についての考えなどについて、李さんに話していただく予定である。
【講演のポイント】
・日本語学習の魅力、言語習得による世界観の変化
・翻訳の仕事をするに至った経緯
・自作自訳の面白さと難しさ
【受講対象者】
・翻訳者
・翻訳家志望者
・学生
・文芸読者